先月末の棋士会で、最も大きな議題は大和証券杯のことだった。一言で言うと、もっと多くの人に見に来てもらいたいということ。最高峰の将棋はもちろんすばらしいものだし、それなりの数の人が見に来てくれているのだが、もっともっと盛り上がるためにはどうすれば良いか、活発な議論が交わされた。
僕もいろいろとアイデアは持っているが、一人で話しすぎてもいけないのでそのときは発言しなかった。決勝戦目前のこの時期に、今後に向けてこの場でいくつか提案してみたいと思う。
はじめにお断りしておくと、このスペースに書くことは基本的に、ファンの方を巻き込んで議論したい内容であることが多いので、「内部で発言してはどうですか」という批判は当たらないと思っている。特にこのネット棋戦に関しては、ネット上で議論百出という状態こそ好ましいと考え、このエントリを立てた次第。
ネット上でのあるイベントが盛り上がったかどうかというのは、それについて言及する人がどのぐらいいるかが、一つの指標になるのではないかと思う。その意味では、これを読んだ人が自分のスペースで、新たに記事を書いてくれるという展開を筆者は強く望んでいる。
敢えて誤解も批判も恐れずに書くならば、大和証券杯について、ネットに普段繋がってない人たちで議論してもあまり(全く、ではない)意味がないと思っている。「将棋の内容や結果には興味があるけれども、ネットは見ない」という人たちよりも、「棋士のブログはよく見るけれども、対局となるとちょっと」という人たちにこそ、「こうすれば見るのになあ」というようなアイデアをどんどん発信してほしい。
また、運営側もそういった声を目にすることで、棋戦がより良いものになっていくのではないかと思う。担当する方たちは「大和証券杯」という文字が躍っている文章には、できる限り目を通してほしいと思います。
さて、総論はこれぐらいにして、ここからは具体的な提案をいくつか。
◎局前、局後のコメントを取る
これぐらいは当たり前だと思うんですが、どうなんでしょう?特に今回は不慣れな方も多かったと思いますから、そういった感想を聞くことも非常に有意義だと思います。16人ものトップ棋士が対局したのに、ネット上で渡辺竜王の感想しか読めないのではさびしいでしょう。
最強戦終了後に始まる対抗戦第1弾では、その点ちゃんと相手に関するコメントが出ています。みなさんお行儀が良いですね(笑)勝ってからで良いので、面白いこと言ってほしいです。特に後輩諸君。
◎解説を棋士に開放する
ネットというのは時間が勝負です。僕が見ていて気になったことは、数手進んでから遅れて解説が入るケースが非常に多かったこと。テレビの解説と違って大盤で戻すというわけにいかないので、本当に一瞬の作業が要求されるはずなんですが、解説者も対局者と同じく不慣れなのは致し方ないところです。
そもそも30秒将棋で、一人の解説者では限界があります。正規の責任者は必要でしょうが、他の棋士も自由に書き込みができる状態にしておくのが良いように思います。棋士・実名に限れば、そんなに混乱もないでしょうし、観戦者の理解の助けになると思います。
それと、解説者の代打ちは論外。対局者は仕方ないとして、解説はチャットがある程度できる人であるのは前提にしてほしい。だって、それってほとんどしゃべらない人がラジオに出るようなものですよ。
◎写真を出す
僕の知る限り、順位戦のネット中継で、ファンの一番人気はこれ。あのサイトは本当に写真が充実しています。(ちなみに二番人気は食事の注文。たぶん)
どうしてトップ棋士がマウスに向かう姿が、週刊将棋や将棋世界には出ているのに、公式HPには全く出てないのか。インターネットというのは無限性が大きな特長なのですから、可能な限りUPしてほしいと思います。
◎アイデアを募る(特に対抗戦)
対抗戦第1弾の概要が発表されています。戦型指定というのはなかなか面白いアイデアだと思います。熟練側はそうそうたるメンバーですが、プレッシャーがかかるのはむしろ若手のほうでしょう(笑)
第2弾もあるはずですが、ぜひ今度は公募してほしい。なぜか?それは良いアイデアが欲しいというよりも、企画を考えてもらうということは、その人は興味があるということに他ならないから。その人はほぼ間違いなく、対局を見てくれるはずなのです。こちら側から発信するだけでなく、相互に発信し合えるほうが、より興味を引くもの。これは何もインターネットの世界に限ったことではないはずです。
ちょっと考えただけでも、ついアイデアが出てきてしまう、という例は小部屋のほうで。
と、まあとりあえずはこれぐらい。何だか平凡なことばかりですよね(笑)すぐにでもできることばかりではないでしょうか。
このことを悪く捉えてはいけないと思います。まだまだ伸びしろがあるということなのですから。今後も多くの棋士が協力して、この新しい形態の対局を盛り上げていきたいと思っています。皆さんもぜひ見てください!
最後に改めて、公式HPはこちらです。どうぞよろしく。
<おまけ>
大和証券杯 将棋 でgoogle検索してみました。
公式HPの次に上位に来ているのは、やはりと言うべきかボナンザー渡辺竜王。
この検索でいくつか一般将棋ファンのブログをチェック。僕がよく見ている中では、
将棋雑記帳
のぺのげPart3
せんすぶろぐ
あたりが引っかかりました。
他に目を引いたのはこの記事。おそらくは思わぬ反響と言ったところでしょう。
もっといろんなブログが引っかかるかと思ったのですが、意外な結果でした。ちなみに小部屋もなぜかありません。調べてみるとこんな感じでした。これで宣伝効果があるのかどうか。
【関連する記事】
対局室への入室をはじかれて観戦しない人、多数。別途設けられた観戦室は、情報更新のタイムラグがあり(とくに投了前後)、生観戦の気がしない。2ちゃん実況のほうがよっぽど情報が早い。
画像とか動画中継も悪くないのですが、それにサーバの能力を割く前にまず観戦室のログイン数を増やしていただきたいです。また、今のシステムだといつの間にか対局が始まるので、今まで初手を見たことがありません。何かしらの改善をお願いしたいところ。
実は、これまで、私は、「ネット対局」ということにどのような積極的な意義があるのかがわからずにいました。対局室で普通に指されている将棋でも、ほぼリアルタイムに近いネット中継で、ファンは、十分な臨場感が味わえるからです。私は、順位戦のネット中継は会員になっていないので見たことがないのですが、たとえば、今年初めの矢内・里見のレディースオープン決勝の中継など、30秒ごとという非常な高頻度で両対局者の画像も更新され、解説コメントも短いけれどたくさんついて、わくわくしながら観戦させていただきました。
ネット対局は、指し手が即座に観戦する者に伝わるというメリットはあるかもしれません。しかし、対局室での将棋でも、天井からのカメラで写した盤面を見ながら、別室の担当者が随時パソコンに入力して送信すれば、時差は「臨場感」にほとんど影響を与えないと思います。むしろ、ネット対局の方が、結局はパソコンの画面上の盤面が見えるだけであるため、指し手が即座に送信されてきても、臨場感を感じにくいとさえ言えるかもしれません。
ネット対局をより臨場感あるものにするためには、片上五段がおっしゃるように、「トップ棋士がマウスに向かう姿」の、それもリアルタイムの画像が不可欠だと思います。しかし、そういう画像があったとしても、私には、ネット対局は、普通対局をリアルタイムの画像+リアルタイムに近い指し手+迅速なコメント送信をともなって中継するのに比べて、「臨場感」で比較優位があるとは思えません。上でYasuさんが、ネット対局には、「人がする競技にもかかわらず空疎な感じが否めない」と書かれていますが、私も、同様の感想を抱いています。
しかし、片上五段が「思わぬ反響」として紹介されている、羽生三冠の厚木での対局の記事を読んで、私は、ネット対局には、これまで見過ごされてきた非常に大きな可能性が潜在しているのではないかと思うようになりました。それは、次のようなことです。
全国には、トップ棋士の対局を、ご本人の対局姿を含めてその場で見てみたいと願っているファンは数多くいます。一部棋戦では公開対局も実施されていますが、局数も限られていますし、どうしても大都市での開催になりがちです。しかし、ネット対局であれば、各地の将棋道場等に両対局者が一人づつ別々に乗り込み、1局を同時に2箇所で公開することが可能になります。従来の公開対局のような大がかりな設営は無用、ということを、事前に主催者が明確にした上で、対局場所を公募すれば、相当に人気を呼ぶのではないでしょうか。会場では、対戦相手のリアルタイム画像をスクリーンに映し出しておけば、さらによいと思います。
この方法は、ネット対局をネットで観戦する人の数を増やすことには直接はつながりませんが、全国の将棋ファンを喜ばせることは間違いありません。また、地元の道場で観戦をしたファンの中に、以後の対局をネットでも観戦したいと思う人が徐々に増えていくことが期待できると思われます。
これまで、棋士にもファンにも、ネットを通じて対局が行われることの最大の意義は、ネットを通じて観戦ができることにある、という思い込みがあったのではないでしょうか。しかし、よく考えてみると、ネットを通じて観戦ができることは、実はネット対局の特性ではありません。通常の対局でも、ネットによる臨場感ある中継が現に行われているのですから。
ネットを通じて対局が行われることの最大の意義は、対局者が別々の場所にいながら将棋を指すことができる、という点にあるはずです。将棋関係者は、その特性を生かすと一体何ができるのかを、徹底的に考えてみてはいかがでしょうか。
以上、ネット対局の狙いが、ネットでの観戦者を増やすこと以外のところにあってもよいのではないか、という、ちょっとした発想の転換の可能性を提起させていただきました。
長々と失礼しました。
タイピングの早さに問題のある棋士の方もおおいでしょうから。
前回の加藤一二三先生の解説など抱腹絶倒大満足の質・量だったわけですが、加藤先生がまさかあの速度でタイプできるはずもなく(失礼)、おそらく誰かが横で加藤先生の話をタイピングしていたのでしょう。
もちろん他の棋士の方の飛び込み解説はあったほうが嬉しい。所詮渡辺竜王が飛び入りされていて、さすが渡辺先生。。と思ったものです。
ほぼ毎週みている今一番みることが楽しい棋戦。もっともっとよいものになることを望んでいます。
追記:大和杯ではありませんが、一般棋戦の中継はどうにかならないでしょうか?
棋聖戦・竜王戦は解説・実況も多く、みていて楽しいものですが、まったくやる気のみられない棋戦も多いと思います。。どの棋戦も控え室には棋士の方がいると思うのですが・・・・。
はっきりいってアマチュア運営のコンピューター将棋世界大会の中継の方がよほど優れていると思わされてしまいます。ネット中継とその魅力・魅せ方についても是非考えて欲しいと願います。(順位戦中継の登録方法や、一部無料化なども含めて)
に、大和証券杯について書きました。
良かったら読んで見てください。
Logical Spaceさんのご意見には、「意見を求める、意見を聞く」というところまでしか書かれていませんが、おそらくは、より踏み込んで、ネットやプログラミングの専門家を将棋連盟やLPSAのの職員として雇用するとか、アドバイザーとして正当な報酬を支払って契約を結ぶ(プラス、従来日本将棋連盟に存在した「棋士が一番偉い」という考え方から脱却し、そうした専門家を自分たちと対等のエキスパートとして処遇すること)といったことが必要なのではないでしょうか。
現在、一部棋戦の中継が、「まったくやる気のみられない」(a-ruさんのコメント)と酷評されてもしかたがないような形になってしまっているのも、結局のところ、将棋のネット中継に実際に携わっている専門家の数がきわめて少ない、というところに理由があるのだろうと推測していますが、間違っているでしょうか。
棋士の方のコメント等を受け付けるというのは素晴らしいと思います。
実現してもらえるとうれしいです。
私がネット中継で一番あってうれしいのは、一部のタイトル戦では実施されていますが、大盤解説会の動画中継です。
棋譜や盤面の中継を見せられても初心者とかにはあまり理解できず興味を引きづらいと思います。
動画での解説があれば将棋ファンを獲得したりするのにも効果がより高いと思います。
またGyaoやYahooなどの大手の動画サイトと提携して動画配信できるようになればより効果も期待できそうな気がします。(少し話が大きすぎるかもしれませんが・・・。)
とりあえず棋士の方のコメント等を受け付けるというのは結構簡単にできそうな気がしますので早く実現するとうれしいです。
まだ第1回ですからこれから少しずつでも良くなっていけばいいなと思います。
これにかんしてはこの間の一二三先生のをみると、当人が喋るだけ喋りたおしてそれをそのまま横で口述筆記のごとく係員が打ち込むで十分だと思いますね。
解説チャットの質・量が確保されれば、本人が打ち込む必要はありません。むしろ本人が打つのに手間取るよりも喋り倒してそれを代打ちのほうがいいかもしれませんね。
それなら大盤解説をリアルタイム動画配信を横につけれるかもしれませんね、文字を代打ちがチャット打ち込み。
まぁあの量を一二三先生がブラインドタッチで打ち込みまくってたらそれは別の意味でもっと凄いですね。
まず一将棋ファンとしての立場から、要望を述べさせていただきます。
1.終盤の一番面白いところで指し手がまとめて更新されてしまうのが残念。1手ずつ確実に更新されるような仕様を要望。
2.参加意識を持てるような仕掛けが欲しい。
3.チャットもいいけど音声も欲しい
ええとそれから私も一応ネットの専門家ですので、その立場から一言。
これは必ずしも大和證券杯だけに限ったことではないのですが、、
A) 指し手の逐次更新や音声・動画配信は、アクセス人数・サーバー能力・回線の太さに依存します。
負荷が上回る場合はそれに応じて必要なだけ分散(ミラー)サーバーを用意すればいいです。(サーバー間での情報共有の仕掛けは必要)
B) 参加意識を持てるような仕掛けはいくらでも考えられます。
(例)質問の受け付け、次の1手問題出題〜賞品供与等
C) 上記 A) B) の仕掛けの提供には(大したことはないですが)費用がかかります
ので、サービスを無料・有料とで分けて提供してはいかがでしょうか?
例えば、
(無料):棋譜はある程度まとめて更新 & チャット
(有料):棋譜は1手ずつ確実に更新、 & 動画・音声も配信
etc
※ 動画配信というとスゴそうですが、Webカメラを設置して流すだけなら(負荷の問題以外は)なんてことないですよ
初めから話者:A
入力者:Bと、明示しておくのはどうでしょうか。入力者名は「某七段」ぐらいでもいいかもしれません。
解説者とタイパーが別人ならば、予め観戦者の人たちに知らせておく方がかえってすっきりするのではないでしょうか。
解説者が複数というのも面白いかも。掛け合い漫才的な色彩の出せるコンビなど、序盤の考慮時間中を楽しませてくれたら、なんて思います。話題が対局そっちのけになってしまっては困るんでしょうが。
何様のつもりだ?
郷田九段、おめでとうございます。
観戦してよく思うことですが、ソフトの仕様なのでしょうが、対局室での観戦では、対局開始の状態になるまで観戦できないのが残念です。
せっかく950人の定員になるまでに1〜2時間前にログインしておいても、気がついたら既に始まっていて数手進んだ状態から観戦することになってしまうのは(対局中は開始時にさかのぼれないのは)少々理不尽です。
対局室でも、両対局者が待機中から、観客は観戦できるような仕様になればと思うのですが。
あと、早指しの棋戦で、キーボードを叩いて文字のみで解説を行うのはなかなか難しいことではないかと思います。
解説者が増えて文字の量が増えると、観戦者が読むのが追いつかなくなってしまう恐れもあるのではないでしょうか。
そういう意味では解説の件については現在の方向でいいような気がします。
それと、指さない将棋ファンさんの書かれていることに概ね同意です。
連盟や自宅ではなく、なるべく道場で指すようにすれば、その道場の宣伝にもなりますし、道場のお客さんも喜ぶのではないでしょうか。
最終的にはNASAの打ち上げ等がネットTVで生で楽しめるように、動画、音声の迫力を加えてNet大盤解説会のようになれば、一番手に汗握るような興奮が得られると思います。
いつかそれが可能になるといいですね。
さしあたり、Net観戦していて一番改良して頂きたいと願うのは、終盤でのお団子状の入力です。 一番臨場感が欲しい所で、どの棋戦を見ても時間切迫の激しい動きの場面等は、完全に間延びしていて、「実際にはもう終わっているのかな?」などと思いつつ更新待ちさせられます。現場の方は神業のようなスピードで処理されてもこうなるという事は、将棋配信のネット文化に対応した発想の転換が必要なんだと思います。
Net将棋に限り、伝統文化云々に拘らず、盤、駒そのもののハイテク化を図れないものでしょうか? センサーを組み込み、1手指される度に自動更新がなされれば、遅れとお団子化が防げるのではないでしょうか。将棋界もそろそろワイアレスなコロンブスの卵に挑戦する事によって、将来のファン層を飛躍的に拡大できるのではないかと思います。駒を打ちつける強さによって、差し手がフラッシュするなんていうのも若者受けするかもしれませんね。
現在のNet将棋はインターアクティヴな要素がまだ貧弱な気がします。 複数のプロが次の一手を予想して、それが瞬時にグラフ化されるとか、観戦者も何度でも自由に次の一手を予想して、一番ポピュラーな予想手と比較出来たり、正解者が如何に少なかったかもピッと表示されたり、プロ対アマの次の一手の比較が瞬時に表示されたりしたら、長時間制の将棋の中盤なども、おもしろさが倍増しそうな気がします。 多分他にもいろいろ観戦者を巻き込む事によって、Net参加の興奮度を高める方法はあると思います。チャットは多数が一度に参加すると混乱をきたすでしょうが、差し手投票だけならそれ程負担にならないのでは? Netの専門家を交えていろいろ将来への布石を打って頂けたら素晴らしいですね。
片上五段のウェブログを読ませてもらって
います。
読ませてもらうだけでは悪いと思うので、
今回書き込ませていただきます。
まず、僕が感じていることは皆さんもそう
述べておられる方も多いですが、
1.ネット中継とネット対局の違いが出て
いない。
2.解説が追い付いているとは言い難い。
3.果たして、NHK杯のようなテレビ棋戦に
比べて、情報量や分かりやすさなどの点で
勝負できるレベルにあるか。
というのを考えます。
具体的アイディアとしては
2.については、解説は動画中継を行う。
つまり、将棋会館などで、お客さんを前に
しても良いし、しなくても良いが、解説者
と聞き手が大盤で解説をする。それを中継
する。回線のバックボーンも気になるので
実験のつもりで思い切って、5分か10分
刻みで、youtubeとかにこにこ動画に上げて
しまう。
そのリンクを中継ブログかなんかにはり
つけて、簡単にどの動画を見ればどの手の
周辺の解説が見れるかが分かるようにする。
あとは、解説を読んでいると『この局面
の先手の勝率は〜』というのが出てくるの
を実際にその棋譜を見れる、つまりネット
上の盤面でその棋譜を再現できるように
リンクをはる。
1.が一番難しいのだが、対局者は普段は
相手が将棋盤の前に座っているので、失礼
な格好はできないが、ネットであれば、別
に相手が将棋盤の前に座っているわけでは
ないので、目の前にいると失礼になるかも
しれないが、目の前にいないのだから多少
の演出をしてみる。今回のベテランと
若手の対抗戦であれば、それを際立たせる
演出を多少する。具体的には、最初に中継
カメラに向かって挨拶をさせる。その際に
ベテランはベテランっぷりが目立つように
羽織袴を着させる。若手はかつらでいいか
ら金髪とか無意味に奇抜にする。神吉六段
のようにピンクのスーツもありだと僕は
思う。ちょっと、無意味に大げさなことを
書きましたが、違いが顕著になるように
見せることは一つの重要性ではないでしょ
うか。言い方悪いですが、対局相手がお互
い見えないわけですから、そういった過剰
演出も必要かと。
こういう最初のあいさつとかもバックボー
ンが気になるなら、やっぱりyoutubeとかに
上げてしまえばよい。
3.についてですが、僕がこれまでに書い
てきたことで果たしてNHKと勝負できるの
か、と言えばまだまだ勝負できるレベルに
はないと思う。テレビ棋戦は普段一般人が
入れない対局室にカメラを入れて、対局者
の様子がはっきり分かるように、なってい
る。プロ棋士は動きが少ない方が多いです
が、加藤一二三九段のようにカラ打ちを
数回行ってから指したりする様子は、カメ
ラが常に追っていないと面白くない。
インターネットというのは、速報性と双方
向性が最大に武器だと思うので、そういう
企画を途中に盛り込んではどうでしょうか。
具体的には、視聴者にどちらが勝つかを
予想させる。事前予想、序盤予想、中盤
予想、終盤予想などを適宜1局の中で最低
5〜6回やって、その様子の変化なども
見せる。極端には、対局者にも見せて反応
を伺う。また、ネット中継なのだから、
途中で一旦止めて、次の一手クイズを出す。
こういった企画はあっても面白いと思うの
だが。
あとは棋士のプロフィールの欄に、本人が
ブログなどを書いていたらそのリンクを
必ずはる。公式もしくは公認ファンページ
などのリンクもはる。ついでに、ウィキ
ペディアへリンクをはっても良いのでは
ないでしょうか。
ネットは歴史が短く、共通認識というのが
とかく乏しいフィールドです。ネットに詳
しいつもりの人も色々いるわけで、『今は
動画が必要!』と考えている人もいれば、
『ネットに動画や写真などはリソースの
無駄』と考えている人もいるわけです。
現状、そういう常識が固まっていない状態
な訳ですから、無駄に思えることでも『新
しさ』だけを追求したコンテンツと、常に
『必要』なコンテンツを上手く組み合わせ
ていかなければいけないんじゃないでしょ
うか。
長くなってすみませんでした。
個人的には動画まで要求するのはちょっとどうかと思うのですが、いろいろ試してみることは良いのかもしれませんね。
3、については、コメントに書かれているようなネットの特性を生かしていくことで十分に対応できるのではないでしょうか。またそれ以外にも、対局後もその対局にアクセスできることなどは、大きな利点だと思います。
動画の負担というのは僕にも分からないのですが、とりあえずそういう負担とかは考えずに実現可能不可能を無視してあればなぁ、という意見を書いてみた感じです。可能か不可能かなどは理事会やプロバイダーなどの判断も必要だと思うので。。。
僕の頭にはNHK杯との比較がある、ということです。
ネット対局とネット中継の違いが鮮明にならなければ、ネット対局ということが根幹から揺らぐ可能性もありますね。